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【宇治旅備忘録①】三室戸寺のみどころ

宇治旅で訪れた三室戸寺に関するちょっとした豆知識の備忘録です。

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三室戸寺は紫陽花寺として有名ですが、境内の建物、仏像も重要なチェックポイント!各見どころについてまとめます。

【目次】

1.境内にある重厚な建物たち

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770年に創建された長い歴史を持つ三室戸寺は西国三十三所巡礼の霊場のひとつでもあります。室町時代に火災にみまわれ焼失後再建されましたが、1573年に足利義昭に加勢をしたという理由で織田信長に焼き討ちにされたという歴史もあります。今の本堂は1841年に再興されたものです。

本堂の唐破風屋根には娯楽浄土に咲く蓮のはなや鳳凰、龍が見事に彫られています。
また梁にも雲のような彫刻が施されています。
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その他本堂ちかくにある阿弥陀堂、鐘楼、三重塔も江戸時代に建てられたものです。
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阿弥陀堂の鬼瓦変わってますね!おでこが出っ張ってて強そう!!
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鐘楼の左奥に浮舟古跡があります。
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三重塔はもとは兵庫県佐用群の高蔵寺にあったものを1910年に三室戸寺が買い取って移設されてきたのだそうです。
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また、三室戸寺に行ったら必ず見ておきたいのが本堂左手奥にある「十八(いそは)神社」です。
本堂へ向かうみむろどうの階段途中に左奥に向かう抜け道がありますので、そちらに進みます。(お手洗いの奥です)
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奥に進むと鳥居が見えてきます。
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肝心の社殿の写真を取り忘れたのが悔やまれますが、
なんとこちらの十八神社は三室戸寺本堂よりも古い室町時代に建てられたもので
見事な三間社流造りの社殿は重要文化財に指定されています。
元々は三室村の産土神(うぶすながみ)として奉られ、三室(御室)神社と呼ばれていました。
智証大師が三室戸寺を創建するにあたって、
本山の鎮守神として山王信仰にまつわる十五神を合祀され十八神社と改められたのだそう。
*産土神:その土地で生まれる人達を生まれる前から死んだ後まで守護する神とされており、他の場所に移住しても一生を通して守護してくれるといわれています。

2.普段は見られない仏像たち

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本尊は千手観音ですが秘仏として普段は見ることができません。こちらの千手観音は二臂(腕が二本)なんだそう。
本尊を見ることはなかなか叶いませんが、その他の平安時代に創られた貴重な仏像たちは宝物館に納められており、毎月17日の9時から20分かぎりで見ることができるそうです。
その中には浮舟観音というなんと源氏物語に登場するキャラクターが念持仏となったものがあります。物語のキャラクターがそういった対象になっていたのは面白い!

3.源氏物語ゆかりの古跡

宇治は源氏物語ゆかりの地として有名ですが所々に古蹟碑が残っていて三室戸寺がその一つです。

鐘楼近くに「浮舟古蹟碑」があります。元々はこちらに浮舟古蹟社という社があってそこに浮舟観音は納められていたのだそうです。
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「宇治十帖」にちなんで「宇治十帖の古跡」が設けられ、多くの人々が「源氏物語宇治十帖」を偲びながら、 ゆかりの地として巡るようになったそうです。今でいうアニメや映画などの聖地巡りですね。今も昔もゆかりの地を訪ね思いを馳せる気持ちは変わらないのだと思うと感慨深いです。

四季折々で表情を変える三室戸寺。
また違う季節に訪れたいと思います。
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